「起立性調節障害」の記事一覧
起立性調節障害(OD)は、小学生から思春期にかけておこる
自律神経失調症の一種です。
身体の特徴としては、
☑頭痛
☑脳貧血
☑めまい
☑立ちくらみ
☑身体のふらつき
☑身体のしびれ
☑身体が常に緊張している
☑極端な猫背
☑激しい首こり肩こり
☑身体が固い
☑高身長だけど筋肉が細い
☑気圧に敏感
☑暑さ・寒さに敏感
☑疲れやすい
☑怒りやすい
☑顔が無表情
☑人から軽く触れただけでも、身体が震える
☑他人が近づくだけで、身体が震える
などがあります。
生活習慣としては、
☑朝起きれない
☑昼から夕方に起きて夜に活動する(昼夜逆転の生活)
☑周りを常に気にしている
☑他人と話したくない
☑ゲームに集中
☑家から出たくない
☑学校にいけない
などがあります。
起立性調節障害(OD)は、
立っている時の血流が脳に上がらずに
脳が貧血状態になっている状態です。
血流は、身体に流れる血液の流れを言います。
血液は液体なので、引力の影響を受けると足へと下がります。
血液が足へと下りずに全身に流れるのは、
自律神経が働いているからです。
自律神経が上手く働くと血液を全身に送れますが、
逆に自律神経が上手く働かないと、
人が横になり寝ている時には貧血は起きないですが、
人が長く立っていると、血液が段々と足へと下りて頭の中の血液が少なくなり、
脳貧血状態となって”立ちくらみ”がおきます。
”立ちくらみ”は、椅子に座った状態から急に立ち上がると、
一時的に頭へと向かう血液が上がらなくなります。
この状態を、”起立性調節障害”と言い、大人では”起立性低血圧”と言います。
脳貧血になる方は、
夏場での激しいスポーツや運動をして、
〇急な発汗からの筋肉のけいれんが起きる熱けいれんや、
〇血圧低下からの熱失神、
〇頭痛や気持ち悪さ・吐き気からの熱疲労
を経験した方です。
また、
〇心因性(情動の乱れ)の影響
〇身体が虚弱体質の方や過敏体質
の方も、
自律神経がアンバランスな状態なため、
身体の調子が変わりやすくなり、
心因性(情動の乱れ)や脳貧血になりやすいです。
もともと自律神経の働きは、人は暑いと汗をかき、寒いと鳥肌が立ちます。
明るい所へ出れば瞳は小さくなり、暗い所へ行けば瞳は大きくなります。
緊張すると胸はドキドキするし、手に汗をかきます。
自律神経は人の意志では関係なく動く神経で、
無意識で身体の働きを調節する神経です。
自律神経は、大きく分けて交感神経と副交感神経の2つがあります。
この2つの神経が、眼球や血管・心臓・汗腺など、
体の隅々までつながっています。
交感神経と副交感神経は、互いに張り合っています。
(拮抗作用)
自律神経の拮抗作用:
器官 交感神経 副交感神経
瞳孔 拡大 収縮
涙腺 分泌抑制 分泌促進
眼球 突き出る くぼむ
唾液腺 濃い唾液が出る 薄い唾液が出る
気管支 開く 縮む
心臓 早く打つ 遅く打つ
血管 縮む 開く
血圧 上がる 下がる
消化管 動きが遅くなる 動きが早くなる
腎臓 濃い尿 薄い尿
副腎 分泌促進 分泌抑制
膀胱 開く 縮む
膀胱括約筋 縮む ゆるむ
陰茎 血管収縮 血管拡張(勃起)
立毛筋 縮む(鳥肌) ゆるむ
汗腺 濃い汗 薄い汗
子宮 縮む 開く
一方が血管を拡大させようとすると、もう一方は収縮させるように動きます。
交感神経と副交感神経は身体の生命維持するのに、
2つの神経のバランスを取りながら保ちます。
自律神経の中枢は、交感神経と副交感神経の2つの神経を
コントロールしています。
自律神経の中枢は、脳内の間脳・視床下部にあります。
中脳・延髄・大脳辺縁系・大脳皮質にもつながっています。
自律神経中枢は、精神的な影響を受けやすい部分です。
精神的な緊張状態が、自律神経中枢に刺激を与えて、
交感神経・副交感神経を通して、身体が変化します。
逆に、交感神経と副交感神経の働きが上手くいかず、
体の状態に何らかの異常が現れると、心の乱れをおこします。
大脳皮質は、物事を考えたり、記憶するところです。
間脳・視床下部は、身体の生命維持に必要な仕事をしています。
特に間脳は体温調節中枢があり、
外気が暑ければ、自律神経を通して、
皮膚血管を拡張して汗腺を開いて汗を出すことで、体温を下げます。
逆に外気が寒ければ、自律神経を通して
皮膚血管が縮んで、汗腺を閉じることで体温を保ちます。
この体温調節中枢がうまく働かくなると、
外気の温度の影響を受けて人の体温は、上がったり下がったりします。
自律神経の感受性と順応性には、個人差があります。
暑がり・寒がりには体の自律神経の働きが関わりますが、
人によって差が出ます。
自律神経の感受性と順応性は、訓練によって変えることができます。
自律神経系は、交感神経と副交感神経とが互いに
反対の作用をし合って、身体をコントロールします。
ところが、この2つの神経バランスが崩れてしまい、
いつも交感神経が強く働きすぎるとか、
副交感神経が強く働きすぎる場合があります。
また、2つの神経が両方不安定で、
強く働いたり、働かなくなったりする場合があります。
これらの状態が、自律神経失調状態・自律神経不安定状態といわれます。
自律神経失調のある人は、揺れが鈍く素早く反応しないので、
偏りの状態が長く続き、また常に揺れて動いています。
虚弱児といわれる子供さんの身体の状態を調べると、
自律神経系の症状を重なる部分が多いです。
なので、自律神経失調症として対応していくと、
体質が変わる可能性があります。
好転堂は、独自の方法で脳貧血を改善することで、
起立性調節障害を変えていきます。
参考文献:新・現代の起立性低血圧
編著 本多和雄 稲光哲明
株式会社 新興医学出版社
参考文献:起立性調節障害
総編集 五十嵐 隆
専門編集 田中 英高
中山書店
参考資料:貧血と脳貧血ーその予防と指導ー
編 財団法人 日本学校保健会 第一法規
参考資料:熱中症~日本を襲う熱波の恐怖~
編集 日本救急医学会 へるす出版
参考文献:学校過労死 不登校状態の子供の身体には何が起こっているか
三池輝久 友田明美 診断と治療社
参考文献:不登校児の生体リズム障害 フクロウ症候群を克服する
三池輝久 講談社